一般社団法人大阪代協

大阪代協主催行事の活動報告

2021年山中会長年頭所感

2021.01.04

あけましておめでとうございます。

100年に一度といわれる世界的なパンデミックの嵐が吹き荒れた一年が明けました。
現代科学をもってしても短期的には成す術なく、ただ耐えるしかありませんでした。
今年こそは見えない敵に打ち勝ち、安全で平和な年になるよう心から願っています。

昨年はコロナで始まり、終わらぬまま年を越しました。感染防止のために広がった、非対面、リモート、Web化の流れは、あっという間に人々の意識や行動を変え、この先、以前のように戻ることは無い、と言われています。もともと時代の大きな動きとして芽生えていたデジタルの進化をコロナが急激に加速させ、社会全体が一変した、まさにそんな一年でした。

私たち代理店は、これまでリアルな対面の価値を強みにしてきましたが、今後はオンライン面談や、リアルとオンラインの併用という「新しい様式による対面」の価値を高めて行く必要があります。お客様のニーズに応じて多様な接点を用意し、それぞれの場面でお客様本位を実現することが重要であり、その成果は代理店の武器にもなると考えます。

大阪代協では、こうしたデジタルへの対応力が今後の企業経営を大きく左右することを認識し、会員の皆様に情報発信や支援策の提供を行ってまいります。

しかしながら、デジタル化はあくまで手段であり、企業の使命や志、お届けしたい価値に沿って活用されなければ意味がありません。使うのも受け取るのも共に人間だからです。私たち保険代理店が「何のためにデジタル化するのか」その本質が極めて大切です。

では保険代理業の本質とは何でしょうか?

私は、「お客様の不安を取り除き、安心を提供する」仕事であり、それによって「お客様の豊かな人生に貢献する」ことだと考えています。「保険代理業」の凝り固まった概念にとらわれず、お客様のために自社が果たす価値を考えること、これがデジタル化の前に検討すべき大事なポイントではないかと考えます。

さて、そもそもお客様はどのような思いで保険に加入されるのでしょうか。保険に求められる真意は、「事故や災害に遭いたくない、でも完全に防ぐことはできない、遭っても被害は最小限にとどめたい、保険に加入して安心を得たい」ということではないかと私は思います。

したがって、私たち保険代理店は、事故や災害の回避、被害の極小化、リスクの保有・移転の方法など、リスクマネジメントのアプローチに基づいて、お客様の真のニーズに応えて行く必要があると考えます。

昨年は、BCPの策定支援、ハザードマップの活用支援、サイバーセキュリティ対策などの情報を個別に提供してまいりました。本年、日本代協では、より体系的な理論と実践を学ぶ必要性に基づき新たに「リスクマネジメント講座」を開講する予定です。これはリアル、オンラインの違いに関係なく、保険代理店の強みを確固たるものとし、お客様本位の業務運営にもつながるため、代理店・募集人教育の柱の一つに位置づけられようとしています。詳細判明次第、大阪代協として会員の皆様に速やかにお伝えさせていただきます。

数カ月先すら見通せない、変化の激しい環境においては、企業としての健全かつ具体的な危機感と経営者の揺るぎない信念が求められます。自社の存在意義は何か、社会に対して何を実現して行くのか、経営者の「覚悟と本気度」の強さが、将来を決定づけると言っても過言ではないでしょう。

「会社は経営者の器を超えない」と言われます。経営者は総じて孤独ですから、器をひとまわり大きくするために切磋琢磨する場が必要です。幸い代協には、保険会社の枠を超えた多くの仲間がいて、生きた情報やノウハウに触れることができ、「集い、語らい、高めあう」風土が根付いています。

会員の皆様が、10年先にどのような企業を目指すのか、その時どんなお客様に囲まれていたいのか、社員の働く環境をどうしたいのかなど、しっかりとした経営の軸を定め、変化に的確・迅速に対応いただけるように、本年も仲間と力をあわせ、汗を流しながら歩みを進める所存です。

皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます

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