一般社団法人大阪代協

南支部の活動報告

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12月支部会≪チームづくりで迷わないための8つの鍵≫

2025.12.25

令和7年12月19日(木)15:30より第6回支部会を、ふれあい会議室 心斎橋Dにて14名参加で開催いたしました。

冒頭、『大阪代協とは』のスライドで代協の意義を確認し・・・ようと思ったのですが、機材トラブルでプロジェクターがうんともすんとも言わず(;´Д`)。が、大丈夫!映像は無くとも、その内容は皆の心にしっかりと根付いているので問題なしです(・・・よね?皆さん!)
その後西村支部長より挨拶があり、「今回の勉強会のテーマは“チームづくり”です。内容は大きな学びにつながるものだと思いますので、しっかり学んでいただき、忘年会では一年を振り返りながら交流を深め、良い時間にしていきましょう」と述べました。

本日初参加の、石橋良之会員。楽しんでいってください(^▽^)/

【宣伝告知の部】

<旭化成ホームズ株式会社>

宣伝告知の部にて、旭化成ホームズ株式会社 松井厚郎氏より、同社の住宅および賃貸事業についてのPRが行われました。

旭化成ホームズ株式会社 松井 厚郎 氏

◆災害に強く、資産価値を守る「ヘーベルハウス」

旭化成ホームズの戸建住宅「ヘーベルハウス」は、重量鉄骨構造とALCコンクリートを床・壁・天井すべてに使用した高耐久住宅です。災害に強く、長期にわたり資産価値を維持できる点が大きな特長です。将来の売却を見据え、建物価格の90%を保証する買取保証付きセミオーダー住宅も展開しています。

業界内で、大変な強みとのこと。

◆入居率・満足度ともに高評価の「ヘーベルメゾン」

賃貸住宅「ヘーベルメゾン」は、2025年オリコン顧客満足度調査・賃貸住宅部門で総合1位を獲得。分譲マンション並みの高品質な仕様により、築年数を感じさせない住まいとして高い評価を得ています。

◆市場ニーズに応える付加価値型賃貸の提案

ビルトインガレージ付き賃貸やペット共生型、多世代共生型賃貸住宅など、立地条件に左右されにくい付加価値型賃貸の事例も紹介されました。

付加価値型賃貸の一例。賃貸でもペットと一緒でOK!


松井氏は「遊休地の活用や不動産投資など、戸建・賃貸を問わず幅広いご相談に対応できる体制を整えています。ぜひ気軽に声をかけてください。」とPRされました。

【勉強会の部】

今回の担当は西村拓真支部長、川田哲平副支部長です。講師にWITH株式会社 代表取締役 金子美和子氏をお迎えしました。テーマは「チーム作りで迷わないための1時間。ひとり一人の“発意”のスイッチが自然に入る8つの鍵」。参加者が日頃のチーム運営を振り返り、改めて考える機会としての勉強会&ワークが開催されました。

WITH株式会社 代表取締役 金子美和子氏

金子氏は、東京海上日動社に新卒入社後、22年間にわたり営業部門を中心に勤務。代理店営業支援、人材育成、業務プロセス構築、チーム運営などに携わり、これまで600社を超える代理店と関わってこられました。
数々の現場経験に加え、経営者・経営幹部が共に学ぶ「経営塾」の運営にも携わり、理念や戦略を“チームで共有すること”の重要性を体感してこられました。

2022年に退職後はWITH株式会社を設立。現在はチームづくりコンサルタントとして、心理的安全性の高い組織づくりや、フォロワーシップを軸とした人材育成を支援されています。

■本日の“3つのお願い”と“3つのゴール”

勉強会の冒頭では、金子氏より、参加にあたって意識してほしい「3つのお願い」と、本日の到達点となる「3つのゴール」が示されました。

◆3つのお願い

一つ目は、「知っている内容ほど、立ち止まって考えてみること」。
“今できているか”“今のチームにとって必要か”という視点で、現在地を見直そう。
二つ目は、「違和感を大切にすること」。
「違う」「しっくりこない」と感じる部分には、自身やチームが大切にしてきた価値観が表れているとされ、その感覚を学びの入口にしよう。
三つ目は、「リラックスして参加すること」。
対話を中心とした勉強会であるため、肩の力を抜いて臨もう。

3つのゴール

続いて示された本日のゴールは、次の3点です。
◆チームづくりにおいて、どこから手を付ければよいかが分かること
◆チームを「育てる」という視点を持つこと
◆学びをチームメンバーに共有したいと感じられること

最初にゴールが共有されたことで、参加者は目的意識を持って講義とワークに向き合う流れとなりました。

ウェルビーイングという視点――チームづくりを支える“前提条件”

本日の勉強会全体の土台となる位置づけとして、「ウェルビーイング」という考え方について共有しました。ウェルビーイングとは、肉体的・精神的・社会的に満たされた状態を指し、近年は企業経営や組織づくりの分野でも注目されている概念です。単なる「働きやすさ」や「福利厚生」にとどまらず、働く人一人ひとりが、自分の役割や存在意義を実感できている状態が重要であると説明されました。

金子氏は、「働く時間は人生の中で大きな割合を占めます。その時間が苦しいものか、意味のあるものかで、チームの雰囲気や成果は大きく変わります」と述べ、チームづくりにおいては成果だけでなく“どのような状態で働けているか”にも目を向ける必要があると強調しました。

グランドルールの確認から、ワークタイム1へ

心理的安全性を高めるためのグランドルール

ワークに入る前には、参加者同士が安心して対話できるよう、3つのグランドルールを確認しました。
①まずは直感的に言葉にしてみること(後で変えても構わない)
②正解は一つではなく、否定しないこと
③相手が受け取りやすい形で伝えること

これらは、意見の正しさよりも「考えを言葉にするプロセス」を大切にするためのルールであり、ワーク全体の前提として共有されました。

ワークタイム1――二人一組で行う「船旅」に例えたチームイメージ

ワークタイム1では、参加者が二人一組となり、
「チームを船旅に例える」というテーマで意見交換を行いました。資料に示された問いに沿って、
・どのような船か
・どこへ向かっているのか
・誰が乗り、どのような役割を担っているのか
といった点について各自が考え、その後ペア内で順に共有しました。

ワークを絶賛楽しみ中です!

各組では、提示されたグランドルールを意識しながら、自由な発想で対話が行われ、短時間ながら活発な意見交換が見られました。笑い声が上がる場面もありつつ、チームの目的や役割分担について真剣に語り合う姿も見受けられました。
金子氏からは、「抽象度の高い問いだからこそ、その人が大切にしている価値観が言葉に表れやすい」と補足があり、ワークの意図が整理されました。

リーダーの役割を見つめ直す――“幸せなゴール”を描くということ

続いて金子氏は、「リーダーの役割とは何か」という問いを参加者に投げかけました。
事業を立ち上げた時の思いや、仲間が増えていった頃の原体験を思い返しながら、各自が静かに書き出す時間が設けられました。このワークは共有を行わず、自身の内側と向き合うためのものです。
「今書いていただいたことは、どれも正解です」と前置きしたうえで、金子氏が示したのが、リーダーの重要な役割のひとつである「幸せなゴールを見せること」でした。
「リーダーが描く“ありたい未来”を示すことで、メンバーは『そのゴールを一緒に作りたい』と思える。
先ほど書き出した考えと重ね合わせながら、自分自身のリーダー像を言葉にして伝えてほしい」と述べられました。

明るくわかりやすい進行に、引き込まれました(⌒∇⌒)

チームを羽ばたかせる鍵――発意から生まれるフォロワーシップ

内側から湧き上がる「発意」と、「フォロワーシップ」という視点

幸せなゴールを掲げた先で、チームを動かす原動力となるのが、メンバー一人ひとりの「発意」です。
やらされている感覚ではなく、「やってみたい」「関わりたい」と感じる内発的な思いが、チームの前進につながると説明されました。
加えて紹介された「フォロワーシップ」という考え方です。
フォロワーシップとは、チームや組織の成功を目的として、リーダーや周囲のメンバーを支える姿勢のこと。成果を出すためにはリーダーシップだけでなく、フォロワーシップが不可欠であり、
一人で完結しているように見える仕事も、実際には多くの支えによって成り立っていることが強調されました。

フォロワーシップのある人材とは

金子氏は、フォロワーシップのある人材を、経営者やリーダーとメンバーをつなぐ存在と位置づけました。
自ら考え、行動し、周囲に良い影響を与える人。それは特別な能力を持つ人に限られるものではありません。 「影響力」という言葉には敷居の高さを感じがちですが、日常の声掛けやちょっとした気配りも、立派なフォロワーシップであり、影響力はチームの中で互いに与え合っているものだと語られました。

発意とフォロワーシップを育むために――共通言語の重要性

最後に示されたのが、フォロワーシップを育てていくためには“共通言語”が欠かせない
という視点です。
リーダーが持つ思想や大切にしている価値観を言語化し、メンバーと共有し、シェアしていく。
その積み重ねが、発意を生み、チームを育てていく土壌になると説明されました。
「大切なメンバーと一緒に研修に参加することにも意味がある」
という言葉には、チームづくりを“一人で背負わない”というメッセージが込められていました。

チーム作りの肝ですね!

「揺るがないチームの土台」をつくる――8つの鍵という考え方

ここまで、発意やフォロワーシップといった“人の内側”に焦点を当ててきましたが、
金子氏が本日の勉強会で最も伝えたかった考え方が、ここで示されました。それが、「揺るがないチームの土台をつくる8つの鍵」です。土台が整っていれば、メンバーの発意は自然に生まれ、フォロワーシップも育っていく。逆に、土台が不安定なままでは、どれだけ頑張ってもチームは揺れてしまう――
そんな実感を、多くの現場で得てきた経験からまとめたのが、この8つの鍵です。

8つの鍵は「仕組み」と「コミュニケーション」から成る

8つの鍵は、「仕組み」4つ「コミュニケーション」4つに整理されています。
チームに手を入れたいと感じたとき、いきなり全体を変えようとするのではなく、「今は仕組みの課題か」「それともコミュニケーションか」まずは方向を見極めることが大切だと説明されました。
そのうえで、該当する項目を一つずつ確認していく。この8つの鍵は、チームの状態を点検するための
“実践的なチェックリスト”として使える
よう設計されています。

〈仕組み〉4つの鍵――チームを支える骨組み

①共通の目指すゴール
1つ目は、共通のゴール。企業で言えば理念やビジョン、現場では「どこを目指しているのか」が共有されているか、という視点です。
②役割
2つ目は役割の明確化。誰が何を担っているのか、支える役割や次の世代への引き継ぎまで含めて、整理できているかが問われます。
③共有
3つ目は共有の仕組み。ゴールや役割が、会議やミーティングなどの場を通じて、きちんと共有されているか。「場」と「中身」の両方が整っているかがポイントです。
④浸透
4つ目は浸透。見える化され、定期的に見直されているか。形骸化させないための工夫がなされているかを確認します。

〈コミュニケーション〉4つの鍵――人を動かす土壌

⑤納得感と、⑥安心感
仕組みが整っていても、人はそれだけでは動きません。
5つ目は納得感。腹落ちしているかどうか。
6つ目は安心感。挑戦してもフォローがある、信頼関係があるかどうか。
この2つがそろって、初めて人は自ら考え、動き始めます。
⑦貢献感――「役に立てている」と感じられるか
7つ目が貢献感です。「ありがとう」と言われても、自分自身が役に立てていると感じられなければ、貢献感は生まれません。メンバー一人ひとりが「ここにいていい」「自分は意味のある存在だ」そう感じられることが、チームを支える大きな力になると共有されました。
⑧ワークインライフ――人を知るための視点
8つ目はワークインライフ。仕事を人生の一部として捉える考え方です。
一般的な「ワークライフバランス」から一歩進み、「人生の中に仕事がある」と考えることで、人はより力を発揮できる時代になっていると説明されました。対話や問い掛けを通じて、少しずつ互いを知っていくことが、良いコミュニケーションにつながると説明されました。

ワークタイム2――8つの鍵を自分のチームに重ねてみる

8つの鍵を一通り確認した後、参加者はそれぞれ自分のチームを思い浮かべながら、各項目を10点満点で評価するワークに取り組みました。

自分ごとに置き換えて、真剣に臨みます。

「点数を付ける」と聞くと少し構えてしまいがちですが、あくまで“今どう感じているか”を可視化することが目的です。短い時間ながら、ペンを走らせる姿が会場のあちこちで見られました。
その後の隣同士でのシェアタイムでは、「チームの人数が少ないからこそ悩む点」「役割や貢献感の捉え方」「7番・8番が腑に落ちた」という声など、立場や状況の違いがにじみ出るやり取りが自然と交わされていました。
点数の高低に一喜一憂するのではなく、「どこから手を付ければよさそうか」「今のチームにとって何が一番大事か」そんな視点が共有されていく様子に、会場の熱量が少しずつ高まっていったのが印象的でした。

■チームづくりの核となる考え方の共有へ

勉強会の後半では、チームづくりの本質に迫る考え方が、具体的な視点や実体験を交えながら紹介されました。これまでに共有された「発意」「フォロワーシップ」「8つの鍵」を土台に、ここからはチームを支える“関係性のつくり方”へと話題が展開していきます。

心理的安全性という、チームの土台

まず取り上げられたのは、心理的安全性の重要性です。
安心して意見を出し、挑戦できる状態があるかどうかが、チームの力を大きく左右する──金子氏はそうした視点から、心理的安全性がチームづくりの出発点であることを伝えました。Googleの調査でも、生産性の高いチームに共通していたのは心理的安全性であったことが知られており、
「成果の前に、安心できる関係性があるかどうかが問われます」との言葉が印象に残ります。

「伝わらない」を前提に、伝え続ける

心理的安全性を築くうえでの前提として示されたのが、思いはすぐに伝わらないし、人は思い通りに育たないという考え方です。立場や環境、価値観が異なる以上、伝えたつもりでも伝わっていないことは起こり得ます。だからこそ、大切なことは繰り返し伝えることが必要になると説明されました。
一方で、「人はそんなもんだけれど、可能性はそんなもんじゃない」という視点もあわせて示され、
役割や経験が人を育て、個性を引き出していくことがチームの成長につながると語られました。

行動の背景に目を向けるという視点

チームで活動していると、メンバーの言動に違和感を覚える場面もあります。
そうしたときこそ、表面だけで判断せず、背景に目を向けることが大切だと金子氏は指摘します。プライベートでの出来事や、別の業務での負荷など、見えない要因が影響していることも少なくありません。少し立ち止まり、相手に寄り添う余白を持つことが、チームの空気を和らげる土台になると共有されました。

事例から学ぶ、すれ違いの正体

ここで紹介されたのが、金子氏の新入社員時代のエピソードです。
オフィスでシュレッダーが詰まっているのを見て、自分の役割だと考え、時間をかけて掃除をしたところ、上司から「それはあなたの仕事ではない」と指摘を受けたというものです。本人としては善意の行動でしたが、会社として求められていた役割とはズレがありました。この経験を通じて、「良かれと思った行動でも、共有やすり合わせがなければすれ違いは起こる」という点が、実感を伴って語られました。

チームづくりは、一人でやらない

最後に強調されたのは、チームづくりは一人で抱え込まないことです。
自己理解を深め、それを共有することで他者理解が進み、相互理解へとつながる。
その積み重ねが、応援し合える関係性を生み出していくとまとめられました。金子氏は、アフリカのことわざ
「早く行きたければ一人で行け、遠くまで行きたければ皆で行け」
を紹介しつつ、「楽しい旅をしたければ仲間と共に」という言葉を添え、勉強会を締めくくりました。
チームで考え、支え合いながら進むことこそが、持続的な成長につながる──
そのメッセージが、参加者一人ひとりに静かに残る時間となりました。

まとめ

今回の勉強会を通じて、チームづくりに対する新たな知識や視点が、参加者同士の対話を通して共有されたことが印象的でした。理論だけでなく、実体験に基づくエピソードやワークを交えた構成により、内容が自分事として捉えやすく、各所で活発な意見交換が生まれていました。日々の業務に追われる中では、どうしても後回しになりがちな「チームを考える時間」ですが、本勉強会は、立ち止まってチームや関係性を見つめ直す、貴重な機会となりました。

【議事の部~懇親会へ】

勉強会の後は理事会・委員会報告を行い、恒例の西村支部長作成の資料を基に情報を共有しました。

支部会の後は忘年会。今年一年を振り返ってのプチ表彰など、「これぞ南支部!!」な楽しいイベントをお酒や料理とともに楽しみまくりました。では、宴会写真をひたすらどうぞ( ´艸`)

恒例の一枚!皆、いい顔してますね(*^▽^*)

次回支部会は、1月29日(木)15:30から。会場は東京海上日動火災 藤井寺支社3階です。
皆で集って、また有意義な時間を過ごしましょう!

(記事:南支部 田中記者)

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