一般社団法人大阪代協

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2025年度代理店ベンチマーク研修

2025.08.01

7月25日(金)大阪代協会員の若き精鋭5名、オブザーブ参加者2名が、四日市市にある三重県代協所属の株式会社ミライトを訪問するベンチマーク研修を行いました。

代理店ベンチマーク研修とは

ベンチマーク研修とは、大阪代協の若手経営者が保険会社の枠を超え、優れた代理店を訪問し、経営を学ぶ企画です。
■2024年度実施報告(株式会社ベストパートナー)
■2023年度実施報告(株式会社dii)

※左奥から石川社長、小田専務、安達課長代理(ミライト社のお3方)左手前からオブザーブ参加された隼田副会長、戸佐間理事

今回参加したメンバーは下記のとおりです。

株式会社ミライト石川社長は、様々な苦難を乗り越えつつ、堅実・実直な代理店経営の王道を歩み、確実に会社を成長させておられます。社員の皆さんが率先して会社の発展に前向きに取り組む秘訣はどこにあるのでしょうか?
日本代協教育委員長、東海北陸ブロックの地域担当理事を歴任され、そのすばらしい人となりを良く知っている石川社長の会社にお邪魔させていただき、お話を聴いてきました。

※オフィスは近鉄四日市駅から徒歩1分のロケーション

事前質問

私たちは、事前にミライト社のHPを拝見し「社長に会ってお聞きしたいこと」を事前にまとめ、お渡ししておきました。

上記の事前質問を踏まえ、ミライト社にてご用意いただいたプログラムに沿ってディスカッションをさせていただきました。

参加レポート

私たちのベンチマーク研修では参加したメンバーは、研修後の参加レポートを提出します。

<参加者レポートテーマ>
「今回のベンチマークで学んだこと、それをどのように自社経営に活かしていくか」

A君の参加レポート
B君の参加レポート
C君の参加レポート
D君の参加レポート
(提出まち)
E君の参加レポート(提出まち)

ミライト社のすごさ

ミライト社の強みは、募集人にスーパープレイヤーが不在でも、組織の力・仕組みで総合力を高めているところです。かつて保険会社の担当支社長だった小田専務に早くから自社メンバーに加わってもらい、内務管理責任者として組織のガバナンス強化を図っておられます。石川社長ご自身も、自らの顧客を全て担当者に振り分け、現在はマネジメントに専念される体制を作っています。

試行錯誤を繰り返され、日々ブラッシュアップされる「体制整備」への取組姿勢は、参加者を圧倒する迫力でした。

業務管理マニュアルは200ページを超え、自己点検チェックに対応するためさらに8つの項目が加えられます。内務事務マニュアルに記載されている業務の手順は、どうすればミスなく、無駄なく、効率的なのか徹底的に論議され、常に改善が加えられます。
これらのマニュアルは、クラウド上で管理され、全社員がいつでも見に行くことができます。

また、ヒヤリハットが年間200件が集まることに、参加者一同驚きを隠せませんでした。
どうすれば集まるのか、どうすれば社員が記入し易いのか、社員みんなで考え環境を整え、さらには社員の評価制度とリンクさせる仕組みを作っておられました。集まったヒヤリハット、お客様の声は都度全体会議で共有され、対策が論議されます。またAIを使った分析を行い、再発防止策が社内マニュアルに組み込まれます。

このように、複数のPDCAを常に高速で回しながら、代理店の品質向上に本気で取り組んでおられる姿を目の当たりにして参加者は大いに刺激を受けました。

営業担当者は、移動時間を削減するために地域で割り振られ、挙績の目標を持ちません。ただし、有効提案数や顧客満足度を高める行動は全て数値管理されています。
営業・クラークともに、もちろん固定給で、スキルやコンピテンシーにリンクした精緻な人事評価制度に基づいた給与査定が行われています。

どうして1社専属なのか

ミライト社では、業務品質の向上を考えると、乗合ではなく1社専属にこだわらざるを得ない、との考えを貫かれています。たとえ保険料差が生じて契約に至らないケースが出てきても、「業務品質の向上を優先させる考え方こそが、お客様本位である」という理念をぶらさずに徹底しておられます。
住友グループの会社ではありませんが、まさに「浮利を追わず」の精神を実践されていました。

※事務スタッフを含め社員はキャビネットを持たず完全ペーパーレス、フリーアドレス体制

ピンチをチャンスに

以前、四日市を襲った豪雨災害の経験を経て、ペーパーを全廃しクラウド上でデータ保管する体制に変更、床置きしていたPCは無くし全社員がモバイルノートPC&フリーアドレスの体制に変わりました。
帰宅時は、ペンディングを2種類に分類するBOXファイルとともにそれぞれのPCを専用キャビネットで施錠保管する仕組みになっています。このオペレーションに変えてから書類の紛れ込みや紛失はゼロになったそうです。
実際に被災した経験を踏まえ、BCPへの取組みも徹底されています。この取組みを活かして、対外的にジギョケイ、BCPのコンサルを実施し、新たなフィービジネスとして育てていく計画が進行中です。
まさに、「ピンチをチャンス」に変える組織の強さを社内全体から感じることができました。

DXがDXを進化させる

事務クラークの安達課長代理から、事前に資料もご用意いただき、ミライト社のDXの取組みについて説明をいただきました。
安達課長代理曰く、「毎月・毎週・毎日やる作業は自動化が可能」とのことで、自学自習で簡単なRPAであればプログラミングされているということに驚きました。
ミライト社では勉強・学習は就業時間内で行うことが認められていて、DXを推進した結果として実際にこのようなクリエイティブな能力開発が実現する余裕も生まれていました。IT技術、AI等のテクノロジーの駆使、情報管理における属人化の排除、常に見える化を図るルールの徹底がDXを進めるポイントとのことでした。

そして四日市の夜は更けてゆく

ベンチマーク研修の後は、石川社長、小田専務、横山本部長、安達課長代理、東主任にご一緒いただき、市内のお店で懇親会が行われました。同じ釜の飯を囲み、喉を潤しながらのディスカッションはさらにヒートアップ!本音の語り合いが続きました。
そして静かに・・ではなく、四日市の夜が更けて行きました(笑)

大阪代協としては、来年度もベンチマーク研修の実施を予定しています。
関心のある方は是非参加をご検討下さい。

(記事:教育副委員長 土井規彰)

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