一般社団法人大阪代協

理事会その他の活動報告

2024年度通常総会・会員大会

2024.05.25

第17期(第62期)通常総会並びに2024年度会員大会・記念講演が、5月21日(火)13時から、大阪市中央公会堂中集会室において開催されました。総会は役員を中心に92名(評決権行使書提出455名)の出席となりました。

2024年度通常総会

総会の開催にあたり、新谷香代子会長が、まず能登半島地震により被害に遭われた方々へのお見舞いを申し上げた後、「大阪代協の会長となり、はや1期2年が過ぎました。昨年度の保険会社による度重なる不適切な問題により、保険業界のこれまでの常識が崩れ、新たな価値観が生まれようとしています。私たち大阪代協でもあるべき顧客本位の業務運営について保険会社と意見交換会を行い、皆様のお客様目線の考え方を代理店手数料ポイント制度に一部反映させるなど、画期的な取組みを行うことができました。今年度も手探り状態が続く中、金融庁では有識者会議が設営され、損保協会では抜本的改革プロジェクトチームが立ち上がっています。代協はそのどちらにもオブザーバー参加が認められており、その論議過程や成り行きをいち早く知る立場にあります。このような変化の激しい時代ほど、代協の存在意義が発揮されます。大阪代協は会員である皆さまに『役に立つ・勉強になる、交流できる』場を提供していきます。一人でも多くの方に代協活動に参加いただき、ご意見をお聞かせください。今年度も代協活動が一層有意義なものとなるために力を合わせて取り組んでまいりましょう」と挨拶しました。

続いて、渡辺太一郎氏が議長に選任され、出席者数が会員数の半数を超える67%に達したことから総会が成立したことが報告されました。

今回の総会では次の6つの議案が諮られ、すべての議案について全員一致で承認されました(カッコ内は報告者)。

■第1号議案「2023年度事業報告・2023年度貸借対照表・収支計算書の報告承認の件」
(隼田副会長)
■第2号議案「2024年度(第17期)会員会費額承認の件」
(新谷会長)
■第3号議案「2024年度(第17期)事業計画承認の件」
(新谷会長)
■第4号議案「2024年度(第17期)予算承認の件」
(安本副会長)
■第5号議案「理事・監事選任の件」
(新谷会長)。
■第6号議案「本総会の決議の主旨に反しない限り、その修正を会長に一任する件」
(妹尾副会長)

司会の伊藤副会長をはじめとする副会長の皆さん

2024年度会員大会

休憩をはさみ、午後2時15分から、153名の参加のもと、会員大会・記念講演が開催されました。冒頭、新谷会長が「会長となって2年、800名を超える正会員の皆様の思いを背負いつつ、その声を集約した提言を作成し、保険会社と意見交換を行うなど、これまでにない成果を残せたと考えています。3月26日から金融庁において損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議が開催されています。この会議では昨年表面化した諸問題に端を発し、顧客本位の業務運営、経営体制のあり方がどうあるべきかなど関心の高い内容となっています。代協もオブザーバーとしてその場に出席し、場の雰囲気を生で感じ取ることができます。全4回の終了後には今後の対応策や目指していく方向性などが取りまとめられると思います。開示可能な情報は随時共有いたしますので引き続き注目してまいりましょう。
 わが国は経済活動で諸問題を抱えながらも成長する持続可能な社会への転換に向かってお客様の関心が変化しています。私たちも提供する価値や業務品質を積極的に高めながら、この複雑なリスクに取り巻かれた時代に保険を通じて安心を求めるお客様を的確に捉え、私たちの仕事に結び付けていく、そういうさらなる進化の時を迎えています。これからも代理店は保険会社とお客様の間の重要な役割を果たせるよう、代協会員が一体となって挑戦を続けてまいりましょう。代協から様々な発信について関心を寄せていただき、自社経営に活かしていただくことを願っています」と挨拶しました。

来賓紹介の後、来賓を代表して財務省近畿財務局理財部金融監督第四課保険監督室・室長の大藪由岐子氏が挨拶に立ち、「損保業界が国民からの信頼を取り戻していくためには、改めて顧客本位の業務運営を見つめ直す必要があると考えています。血の通った顧客本位の業務運営であるためには、ひとえにそれぞれの地域においてお客様の接点となっている代理店の影響が大きいと考えます。皆さまにおかれましては引き続き地域に根ざした保険代理店として顧客本位の業務運営に注力していただきたい」と述べました。
続いて、損害保険協会近畿支部委員長の中村哲氏が「損害保険協会では当年度から中期基本計画を立て、『お客様本位の業務運営』『法令等遵守』をあらゆる業務の根幹として再スタートしています。そして『損保業界の成長を支えるビジネス基盤の整備』『社会・保険制度のレジリエンス強化』『消費者・事業者へのリスクマネジメントの理解浸透』に向け取り組んでいきます。また、損害保険トータルプランナーについては、2024年3月末において全国で1万6539名が活躍しています。募集品質の一層の向上を図り、世間の皆様からより良い信頼を得るべく、ますます多くの損害保険トータルプランナーが活躍されることを願っています。引き続き、お客様に安心安全をお届けできるようご協力をお願いします」と挨拶しました。

その後、2023年度優秀支部表彰が行われ、新谷会長から最優秀支部として中央支部の下地直輝支部長並びに堺支部の庫内元三郎支部長に表彰状が手渡されました。さらに自然災害の激甚化への対応として、代理店の差別化を図るべく防災士資格取得を推進した結果、2023年度に取得した下記の5名が登壇し、来賓および参加会員に紹介され、会場からは大きな拍手が贈られました。

<2023年度 防災士資格取得者>
■東支部  池上 雄一郎さん
■北摂支部 塩見 亨さん
■中央支部 下地 直輝さん
■堺支部  庫内 元三郎さん
■堺支部  由良 隆行さん

続く2024年度の取組方針で新谷会長は、大阪代協のパーパスに触れ「損害保険代理店の職業魅力の向上とは、社会的認知度を高め、一般消費者からリスペクトを受けること」とし、「私たちのパーパスは、職業魅力と社会への貢献を相乗的に向上させること」と説明しました。
その上で、今年度は特に次の5項目に注力すると宣言しました。

①保険業界をより良くするための提言の実施
②日本代協アカデミーの普及・促進
③組織率75%を目指した仲間づくり推進
④防災資格取得の推進と防災出前授業の実施
⑤支部活動参加者のダイバーシティ推進

記念セミナー

記念セミナーでは、株式会社ブレインマークス代表取締役の安東邦彦氏が『激動の時代を切り開く損保代理店の「経営の設計図」』をテーマに講演を行いました。
同氏は、社長自身を売り込み、社長しかできない高度な仕事を増やし続ける「オーナーズ・トラップ」が企業の成長の壁となっていると指摘。そこから抜け出すにはまず経営者は①リーダー ②マネジャー ③職人としてのバランスを図ることが大切で、組織として誰が行っても継続的に同じ成果・結果が導かれる業務プロセス、すなわち事業をシステム化することが重要であると強調しました。
そして、プロ代理店が事業を拡大するためにはまずは「こんな代理店になりたい」とする『経営の設計図』が必要で、〝理念・ビジョンの理解・共有〟を始点として大きく
①事業マネジメント
②組織マネジメント
③人材マネジメント
の3つの視点から戦略を立てることだと解説しました。
とりわけ②では他社にはまねができないその企業独自の性格・性質を有する企業文化の構築を、
③では「教育では採用を超えられない」という言葉を紹介し、理想の人材しか採用しないシステムの構築が不可欠であるとし、成功事例を紹介しました。

懇親会

記念セミナー終了後、会場を堂島関電ビルに移し、会員大会・懇親会が盛大に開催されました。
堂島関電ビルは、東支部会員である、セキスイ保険サービス社が拠点とする建物であり、おかげさまでリニューアルオープンしたばかりのすばらしい会場を利用させていただくことができました。

懇親会にご参加いただいた皆様は114名、進行は和泉支部・粉川支部長、乾杯は守屋組織委員長、余興担当は京阪支部の皆様、締めのご挨拶は、日本代協の山中副会長にお勤めいただきました。

2024年度も本格的に始まりました。皆様、一致団結して保険代理店の職業魅力向上を目指し取組んで参りましょう!

(記事:新日本保険新聞社・大阪代協広報室)

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